次の旅でぜひ試したいフィンランド料理 | フィンエアー
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独自の味わいを通じてフィンランドを体感 - 次に訪れる際にぜひ試してほしい10のおすすめを専門家がご紹介

フィンランドでは、極上のお料理から舌のとろけるスイーツまで、さまざまな独自の味わいが楽しめます。フィンエアーでは、調理担当のユーハ・ステンホルムとミイッカ・クイヴァライネンから知見を得て、次の北欧への旅で、ぜひとも試してほしいグルメリストを厳選し、ご紹介します。

北半球では四季が重要な役割を果たし、それがさまざまな食物にも影響を与えます。ここに挙げたぜひ試してほしい味覚の体験は、フィンランド訪問の時期を問わず、また、次のグルメ冒険を探し求める方にも、また北欧の風味に興味がある方にも、とても参考になるはずです。

シナモンロール

まずご紹介するのはコーベプスティと呼ばれるフィンランドのシナモンロール。これは砂糖、シナモン、バターを混ぜた、らせん形のおいしいペストリーで、カルダモンを少し加えると独特の風味が生まれます。

シナモンロールは、コーヒーや紅茶と一緒に楽しむのが一般的で、年間を通じいつでもおいしくいただけます。滞在地がヘルシンキの場合は、Café Regattaで、一年中最高のシナモンロールを味わうことができます。この魅力的なカフェは、伝統的な赤いコテージ内にあり、フィンランドの田舎の魅力を首都の中心に持ち込んだような雰囲気を漂わせています。

スクィーキーチーズとクラウドベリー

フィンランド産のスクィーキーチーズはレイパユーストと呼ばれ、「パンチーズ」という意味を持ちます。このユニークなチーズは独特の繊維質を持ち、かむと「キュッキュッ(スクィーキー)」という心地良い音の歯ごたえがあります。

このスクィーキーチーズの楽しみ方は、数えきれないほどあります。クラウドベリージャムや新鮮なクラウドベリーを乗せ、温めて食べることが多く、チーズのマイルドで独特な風味との絶妙なバランスが生まれます。ユーハとミイッカは、「2024年のクラウドベリーの出来は特に素晴らしいというのが巷のうわさ」と語っています。

一方、レイパユーストは冷やしたままでもおいしいので、そういう食べ方を好む人もいます。また、もう一つのフィンランドの伝統的な味わい方として、熱い飲み物に少量のチーズを浸すことで特別な風味付けをしたり、チーズをコーヒーに落として、飲み切った後に残ったかけらを味わったりもします。

カレリアパイ

カーリャランピイラッカは、別名カレリアパイと呼ばれ、フィンランドとロシアの間に位置するカレリア地方で生まれた伝統的フィンランド料理です。フィンランドの人々に愛されるこのペストリーは、ライ麦の薄いパイ皮の内側に、シンプルながらも風味豊かなおかゆが入っています。おいしいバリエーションとして、マッシュポテトやニンジンが入ったものもあります。カレリアパイには、伝統的にゆで卵とバターを混ぜたエッグバターが添えられます。

カレリアパイは、伝統的なレシピとその名の継承が理由となり、2003年にEUから伝統的特産品保護 (TSG) のステータスが授与されました。このパイは、フィンランドのベーカリーや食料品店、カフェなど、至る所で提供され、例えば、Kotileipomo Sorsaの伝統的なカレリアパイは、フィンランドの至る所で見かけます。

野生&マーケット広場の新鮮なベリー

フィンランドの自然は、クラウドベリーの他にも、畑や森から直接採取したさまざまな種類の新鮮なベリーを用意してくれます。夏から秋にかけて収穫される多種多様な地元の食材には、おいしいイチゴやブルーベリー、ラズベリーなど、数え上げれば切りがありません。

フィンランドでは、自らベリーを摘みに出かけ、野原でイチゴを採ったり、森でブルーベリーやラズベリーを摘んだりするのが一般的です。ただ、地元のマーケット広場や食料品店に行けば、そうした地元食材はすぐ見つかります。マーケット広場は、フィンランドの都市部や小さな街で中心的な役割を担っています。ベリーやフルーツ、野菜、手工芸品、花々など、季節ごとに選りすぐりの品々が並びます。マーケット広場のカフェにちょっと立ち寄れば、いつでもコーヒーとシナモンロールが楽しめます。ヘルシンキ港のすぐ隣にあるヘルシンキマーケット広場は、伝統的ながら国際的な市場としてその名が知られ、訪れる価値のあるスポットです。

マッシュルーム

フィンランドの森で採れるもう一つの天然食材は、さまざまな種類のマッシュルームです。シャントレル、ポルチーニ、ファネル・シャントレルなどは定番で、どれも独特の風味が漂います。

フィンランドでは、野生のマッシュルームの採取はすべての人々の権利とされ、多くのレストランが手間要らずの食体験として提供しています。秋の季節を選んで訪れると、店頭や家庭料理、レストランで、さまざまな種類のマッシュルームを使ったシチューやパイを普通に見かけます。例をいくつか挙げると、シャントレルは極上のソース、ポルチーニはおいしいリゾット、ファネルは味わい深いスープに使われます。

フィンランドの魚たち

フィンエアーキッチン担当のユーハとミイッカは、フィンランドの魚たちの誇り高き使者たちです。「フィンランドには1,000もの湖があり、そこには多種多様な魚たちが生息しています。シロマス、キタカワカマス、パイクパーチ、それにフィンランドの国魚であるパーチ(最後の2つはいずれもスズキの1種)です。さらに北上すれば、珍しい河川や澄んだ湖に泳いでいるカワヒメマスやマス、北極イワナ、サケに出会えるでしょう。

サケといえば、フィンランド産のクリーミーなサーモンスープは必ず試してほしい逸品です。スープに関し一流の体験をしてみたいという方は、フィンランドで2番目に古いマーケットホール、トゥルクマーケットホールのレストラン、S. Wallinへ向かいましょう。ここは新鮮な魚介類を専門に取り扱っています。マーケットホールは、マーケット広場に似ていますが、魅力あふれる古風な建物の中にあり、さまざまなレストランやブティックが軒を連ねています。ヘルシンキのハカニエミ マーケットホールは、もう1つの伝統あるホールで、この地では人気投票で第1位を勝ち取っています。

群島のパン

サーモンスープは、「群島のパン」と呼ばれるフィンランドの伝統的な甘いライ麦パンとともに食卓を飾ります。このパンは、オーランド諸島とフィンランド南西部で特に人気があります。濃厚な風味と密度が濃くしっとりとした食感で知られるこのパンは、サケの塩漬けと一緒に出されます。例えば、ニシンの酢漬けや、手軽なバター&チーズなどをトッピングするのも、試してみる価値があります。

狩猟肉

ハンティングはこれまでも、そして今なおフィンランドの伝統的な趣味であり、ヘラジカやライチョウ、マガモなど、さまざまな種類の狩猟肉が国内に広く出回っています。

ヘルシンキにあるNokkaSaagaなどのレストランでは、狩猟肉やフィンランド産の天然魚、マッシュルーム、ベリーなどを生かした上質な料理が楽しめます。ロヴァニエミまで足を伸ばすなら、Kotaは、伝統的なテント型木造建築の中に店を構え、北国の本格的な味わいが楽しめます。ただ、こうしたごちそうは、フィンランド国内のどの街を歩いても、マーケット広場やマーケットホール、数々のレストランで満喫できるチャンスがあるはずです。

ブラッドソーセージ

スイーツのおすすめに先立って、ユーハとミイッカから、ちょっとしたワイルドカードのご紹介。タンペレ市の近郊で生まれたとても有名なソーセージ。中でも特に知られているのは、ムスタマッカラと呼ばれるフィンランドのブラッドソーセージでしょう。フィンランド特産の品々を見つけるなら、タンペレ マーケットホールにあるミートショップ、Lihakipparitがおすすめです。

ムスタマッカラを直訳するとブラックソーセージ。この名称は、豚肉、豚の血液、ライ麦粉を混ぜた調理法に由来し、このソーセージ特有のダークな色合いと強烈な風味はそこから生まれます。ムスタマッカラは熱いまま、リンゴンベリージャムと一緒に食べるのが一般的かつ伝統的な食べ方です。ソーセージの味わいとやや金属的な風味が、甘くピリッとした舌ざわりと相まって、絶妙なコントラストを生み出します。

フィンランドのキャンディー

刺激的なフレーバーを存分に味わえるフィンランドのキャンディーは、ぜひとも試していただきたい上質な風味を持っています。舌に訴える塩味のリコリスから、口の中で溶けるクリーミーなチョコレートまで、フィンランドのキャンディーは甘党の方々に数多くの選択肢を提供します。

サルミアッキは、塩味の大胆な力強さがあるフィンランド産のリコリスで、単なるキャンディーにとどまらず、まさに口の中の文化的な冒険と言えます。塩気と甘みが複雑に絡み合うため、プラス評価になるかどうかは人によりますが、少なくともいつまでも印象に残るキャンディーと言えるでしょう。サルミアッキは、ハードフレーバー、通常のストロングからソフト、中にはスイートながら大胆なバージョンと、その種類もさまざまです。例えば、Halvaでは、マイルドな味わい、ヒリヒリするような辛さ、強い風味を持つサルミアッキを提供しています。

フィンランドで最も有名なお菓子ブランドには、FazerとBrunbergなどがあり、どちらも幅広いフレーバーを提供しています。Brunbergは1871年に、絵のように美しい街、ポルヴォーに誕生したフィンランド最古の菓子工場です。チョコレートやタフィー、リコリス、手作りスイーツなど、あらゆる種類のお菓子を取りそろえています。この会社の製品は、ほとんどの大型食料品店で購入できますが、ヘルシンキから1時間ほどで行けるポルヴォーのBrunbergファクトリーショップでは、最高の品ぞろえが手に入ります。

フィンランドで最も多くの人に愛される菓子会社、Fazerは、その名を冠したFazerブルーミルクチョコレートでよく知られています。このスイーツは1922年以来、フィンランド人の間で人気を博しています。Fazerは、驚くほど豊富でおいしいキャンディーを製造していますが、その他にも、パンやペストリー、ケーキ等のベーカリー製品も作っています。

1,000もの湖がある国への旅を予定されている方は、ぜひフィンランドを訪れるべき10の理由をチェックしてみてください。


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