ヘルシンキ空港 ~ 未来の空港
光り輝く現代的なカーボンニュートラルの小都市ヘルシンキ空港は、毎年何百万人もの旅客を歓迎し、鼓舞しています。

このほど、Finavia が意欲的に実施していた、ヘルシンキ空港開発プログラムが終了しました。未来への展望を踏まえ、安全で快適な環境と効率的で持続可能なプロセスをバランス良く整備し、そしてこの両面を着実に実現できる適切な施設を構築するという概念に基づき、同プログラムは実践されてきました。
空港利用者は、広大で効率的に配置された到着・出発空間を備える、照明で輝く統一型ターミナル施設のなかをスムーズに移動できます。特に、鉄道駅、バス停留所、タクシー乗り場、駐車場、自転車置き場への往来が一段と迅速で容易になりました。

絶え間ない利用者体験の向上
空港は、多様な文化圏や国からのお客様が、グループ、家族、単身、カップルなどさまざま形態で訪問する場所です。
ヘルシンキ空港の上席副社長で取締役のウッラ・レティエフは次のように述べています。「旅客ニーズと行動様式は常に変化しています。今後のサービス水準が、どのように進化していくのかを注視する必要があります」

The Maja Living Room is a perfect place to relax and unplug.
シェンゲン協定非加盟国区画にある「マヤ・リビングルーム」は、各宗教徒の方々がお祈りやめい想ができる落ち着いた空間ですが、そうした進化を知覚し実行に移した一例です。フライト前のストレスを軽減する取り組みでは、手荷物検査で3Dスキャナを導入し、利用者体験を大幅に改善しています。この技術により、機内持込手荷物から液体や電子機器を取り出す必要がなくなります。ただし、一部の手荷物はスキャン後に検査されることもあります。
最新鋭の手荷物検査サービスの導入だけではありません。足元では、出発・到着両ロビーを刷新し、例えば手荷物引取所とチェックイン場の効率化を実現しました。
「フィンエアーは、実践してきた取り組みを大変誇りに思っています。その成果を見れば、お分かりいただけるはずです。毎年、ヘルシンキ空港は、規模の面でヨーロッパ最高の空港に選ばれてきました」とウッラは言います。

The Relove shop for used items is the first for any airport.
世界初の空港内中古品ショップ
空港内の商業施設に関しても、お客様の嗜好を汲み取り、実践している例をご紹介します。フィンランドの同族会社 Relove と業務提携し、Finavia は、ヘルシンキ空港にフィンランドの中古品コンセプトショップを立ち上げました。世界初の空港内中古品ショップです。
ウッラは次のように説明します。「この動きは、常に動向を見定め、決定し開発することにより、お客様のご希望にお応えしている例です」
中古ショップとカフェがある場所は、元々ヘルシンキ空港の出発ロビーでしたが、開発プログラムによって、今はエアサイドゲートの一区画になっています。
ウッラは次のように締めくくっています。「フィンランドの建築と独特のブランドが、ゲート区画の中心部分で、ワクワク感を持てる待ち合わせ場所を構築することになります」
フィンランドの名刺
Finavia の安全・防犯・持続可能性担当上席副社長のアンリ・ハンソンは次のように述べています。「多くの方にとって、ヘルシンキ空港は、フィンランドの第一印象であり、おそらくは唯一の印象でしょうね。

最先端技術を駆使する斬新で迅速な、チェックイン、手荷物の預け入れ・検査・受け取りのプロセスは、アンリの言う「躍動する空港のイメージ」を裏付けます。どの段階においても効率的な作業が進行し、清潔でハイセンスな施設が、快適な雰囲気を醸し出すヘルシンキ空港は、拠点国であるフィンランドのイメージづくりにも貢献しています。
木を主体としたフィンランドらしいデザインは、エレガントで受賞歴を誇る張り出し屋根の入場口と出発ロビーの天井、シェンゲン協定非加盟国区分にある Aukio の天空光など、自然が織りなすスタイル、空間、落ち着いた雰囲気が特色です。
環境最優先
ストレスを軽減し、出発の手荷物検査作業を迅速化する斬新なX線検査システム等が備える最先端技術に加え、空港に設置された個性的な機能の多くは、同空港の環境意識を色濃く反映しています。

例えば、地下に構築した湿地帯は、砂利で埋め尽くされた密閉された椀状になっていますが、これは雨水を染み透す役割を果たしています。敷地に電力を供給するソーラーパネルは、1つの駐車場の南向き壁面を覆っています。この駐車場には、数百軒の電気自動車充電ポイントを設置しました。そして、ターミナルの照明と熱効率の高い窓は、エネルギー効率を意識しています。
将来的には、世界の空港が、この空港に並ぶ高度な設備を整えることになるでしょう。その間、ヘルシンキ空港は群を抜く空港としてあり続けるとともに、ストレスが最小限に抑えられ、空の旅の楽しさが保証される空港の黄金時代の到来、そしてその先に向けて邁進していきます。