持続可能な航空燃料(SAF) | フィンエアー

持続可能な航空燃料へのご支援

化石燃料に依存しない空の旅への取り組みにご協力ください

世界中で排出されるCO₂のうち、航空業界に占める割合は約2.5%です。CO₂に加え、特に高度飛行の場合、地球温暖化の原因となり得る他の排出物質も発生します。

持続可能な航空燃料(SAF)は、化石燃料であるケロシンの代替として、航空業界における化石燃料への依存の削減に役立ちます。全体の燃料サイクルで評価した場合、使用済みの食用油など化石資源以外の原料から生まれたSAFは、化石由来のケロシンと比べ、二酸化炭素の影響を著しく減少させます。

SAFも燃焼中は化石ジェット燃料と同レベルのCO₂を排出します。しかし、化石燃料は、数百万年にわたって地下に閉じ込められていたCO₂を放出することで、大気中のCO₂総量を増やす一方で、SAFは、その原料となるバイオマス生育期間中にCO₂を吸収することで、CO₂の再循環という役割を果たしています。

SAFの使用は進んでいる一方で、コストが高く供給量が少ないため、航空業界における使用には限界があります。結果として、現在も、航空セクターにおける二酸化炭素排出量削減の影響はわずかなままです。だからこそ、SAFの使用と生産の拡大は、空の旅で化石燃料への依存を減らすために働いている関係者全員に共通する目標なのです。

フライト予約時のSAFへのご支援

フィンエアーのウェブサイトまたはアプリからご搭乗便をご予約いただく際、SAFへのご寄付を承っております。寄付金額は、搭乗者1名様1方向につき3~15ユーロとなっております。この額は、お客様が予約されたフィンエアー運航便の座席クラスおよび運航距離に基づいて事前に設定されています。

ちなみにフィンエアーでは、食糧生産と競合しない、または生物多様性に害を及ぼさない原材料から生産されたSAFのみを購入しています。フィンエアーが使用するSAFはすべて、ReFuelEU航空規則、EU再生可能エネルギー指令(RED)またはCORSIAに規定された厳格な持続可能性基準を満たしています。例えば、EU規制法令に準拠するバイオ燃料は、CO₂排出量を65%以上削減することが必須となっています。

私たちは、個々の寄付の影響はささやかでも、SAFの使用および生産を進めるにはあらゆる手立てを講じることが重要だと考えています。

Finnair for BusinessおよびFinnair Cargoをご利用のお客様もご協力いただけます。

Cargoのお客様向けSAFへのご支援
  • お客様からいただいたご寄付は全額、フィンエアーが自ら購入する持続可能な航空燃料(SAF)にプラスしてSAFに投資されます。フィンエアーは、義務付けられたSAF経費を補てんする目的で寄付金を使用することはありません。
  • SAFの価格は、現時点で従来から使用しているケロシン価格の2~3倍となっています。フィンエアーがSAFを調達する場合、お客様からいただいた寄付は、この差額を補てんする目的のみに使用されます。例えば、SAFと従来のケロシンのトン当たり価格がそれぞれ3,000ユーロ、1,500ユーロだとすれば、1トン当たりの差額は1,500ユーロになります。
  • いただいた寄付によって、特定のフライトのSAF使用量が増えたり、排出されるCO₂が減ったりすることはありません。お客様のご支援は、航空産業が環境に及ぼす全体的な影響の軽減に役立ちます。
  • SAFそれ自体を特定の航空機に提供することはありません。SAFは、従来のジェット燃料と混合し、空港の共有燃料システムを通じて各航空機に提供されます。
  • お客様からの寄付により購入するSAFは、Refuel EU Aviation規則(EU航空燃料補給規則)の基準に合致します。

進捗状況を確認

フィンエアーは、SAF使用量の拡大に取り組んでいます。混合燃料に占めるSAFのシェアは、規制法令による義務付けおよび自発的措置により拡大しています。

2024年までは、SAFの使用は主として各航空会社に任されていました。2025年時点で、EUは、EU出発便について、平均2%のSAFを混合することを燃料会社に義務付けています。フィンエアーのSAF追加購入分は、義務付けられたこの分量に加えられます。

フィンエアーのSAF総使用量

2024年は、ジェット燃料購入金額の約0.46%がSAFに充当されました。2025年は、SAFを1.5%に拡大することを目指しています。これには、SAF必須割当量、個々のお客様からの寄付およびフィンエアーとその提携航空会社によるSAFの任意購入が含まれています。フィンエアーはEU加盟国外の航空機にも燃料を供給しているため、この比率は、世界の燃料消費量に占めるSAFの割合を反映しています。   

これまでお客様からいただいたSAFへのご支援

SAFへの寄付については、2024年11月から、オンラインによるご搭乗便予約の際にご協力いただけるようになりました。その後1年を経過した2025年10月末時点で、合計約70,600件の寄付が寄せられました。1回分の寄付は、一方向便のSAF購入を含んでいます。  

フィンエアーでは、年に2回お客様からいただいた寄付金をSAFに投資し、それと同じ時間枠で進捗状況を報告しています。このサービスは2024年11月に開始され、最初の報告対象期間は、サービス開始から2025年6月末までの寄付金額となります。

この寄付のおかげで、フィンエアーは、ヘルシンキ~ロヴァニエミ間の約40便に必要な化石燃料を、122トンのSAFに置き換えることができました。この燃料は、2025年9月17日から23日まで、ハブ空港であるヘルシンキ空港に提供されました。
 
Finnair for BusinessおよびCargoをご利用のお客様は、個々のサービスを通してSAFの購入にご協力いただけます。これらの寄付は上記の購入には含まれません。 

公的機関により資金提供されるSAF

フィンエアーは、化石燃料のケロシンと持続可能な航空燃料の価格差の一部を補てんするための割当量を申請しています。この割当量は、フィンランド運輸通信庁(Traficom)により発令されます。

2025年9月には、フィンエアーに対し、排出量取引法および排出量取引指令に従って、約6,000回に及ぶ持続可能な航空燃料の使用割当量が発令されました。この割当量は、2024年のSAF使用実績に基づいており、この年は合計4,685メトリックトン(MT)のSAFを使用しました。このうち769.47MTは、EU ETS域内の飛行ルートに起因して使用されています。

次のページに移動:持続可能な航空燃料へのご支援