魅力あふれる
カレリア

フィンランドで4番目に大きい湖ピエリネン湖周辺を旅して、フィンランド東部の地域特有のわくわく、リラクゼーション、思い出に残る味覚を体験します。

文:Fran Weaver、
写真:Hernan Patiño

リエクサの町にあるPielinen野外博物館では、かつてこの地域周辺に建っていた木造の建物が大切に保存されています。

筋肉の緊張をときほぐすサウナから出たら、ピエリネン湖のさわやかな水に飛び込んで、かなたに見える丘の木々の向こうに沈む夕陽を見ながら、静かな時間に浸ります。VuonislahtiにあるゲストハウスHerranniemiでは、業務を仕切るHeta Nevalainenが心地よいハーブフットバスをしつらえて、さらなる快適な時間を過ごせます。 この美しい湖畔荘は、フィンランド、北カレリア地方の中心地であるヨエンスーから車で1時間。

ゲストハウスの夕食には地元のハーブがふんだんに使われます。Nevalainen家のおばあちゃん秘伝のイラクサスープ、 新鮮な湖の魚料理と野生の植物のペースト、カバの樹液、松の花粉、若いトウヒの枝の先っぽで作った「森のカクテル」。ビャクシン風味のジンもあります。

絶滅の危機に瀕しているクズリを見るのには、野生動物を専門とする写真家によると、カレリアの森の奥にある観察用の隠れ場所が、世界で最高とまでいかなくてもヨーロッパでは最高の場所とされています。

未開の地で

次の夜、私たちは、リエクサの近くの森の奥にある、Erä-Eeroが運営する野生生物を観察できる丸木小屋に向かいました。東部にある国境近くの森林には、クマ、オオカミ、オオヤマネコ、希少なクズリが生息しています。 ガイドのEero Kortelainenが、観察用の隠れ小屋はけもの道を基準に要所を押さえた場所に位置していると説明してくれました。そして彼は、動物を引き寄せて長く留まらせるために、隠れ小屋の前に犬用のスナックや動物が好きな食べ物を散らしました。

最初の数時間は森林地帯に住む鳥しか見つけられませんでしたが、突然隠れ小屋の近くに何かの気配を感じました。Kortelainenが散らした食べ物の匂いを嗅ぐ好奇心旺盛なクズリです。 夕方から夜にかけては、クズリが1 匹大胆に行き来していましたが、この短い夏の夜の最も暗い時間帯になると、巨大なクマが震える観察者たちからほんの数メートルの距離をうろついていました。

この隠れ小屋にはノートが置いてあり、観察者たちがどきどきしながら観察した夜について書かれています。 クズリの出現回数が最も多く、クマとオオカミもよく出てきます。「私たちはクズリをとりわけ専門としています」と、Kortelainenは言います。「この地域にいるのはおそらく20匹。フィンランド全体の生息数の約10パーセントです」。

急流の運送路

その後、北に移動しRuunaaハイキングエリアに向かいました。Lieksanjoki川が未開の森林、穏やかな湖、荒れ狂う6つの急流を縫って30kmにわたって流れます。急流下りは、ロシアの国境から5kmの地点にあるハイキングエリアの上流から始まります。私たちは、ラフティングボートで川を下るのではなく、もっと伝統的な木製のボートに乗ることにしました。

「これらのボートは、丸太を運搬する人たちが、ロシアで大量に伐採された丸太をピエリネン湖のそばにあるフィンランドの製材所に運ぶ際に並べて使用していたものを使っています」と、ラフティングガイドのJarkko Peltolaは説明します。Peltolaは、これらの急流で20年以上ラフティングをしていても、岩の場所すべては把握していないといいます。それでも、最も危険な箇所も含め、川に沿って安全にボートを導くことができるそうです。 あちこち水しぶきがあがって、私たちは防水対策をしてきてよかったと思いました。

キャンプファイヤーの直火で焼くとれたてのニジマスは、忘れられないごちそう。

釣りをしたこと

川岸には多くの釣り人がいたので、Ruunaaハイキングセンターの釣りガイド、Juha Kärkkäinenに手伝ってもらい、夕方に自分の運を試すことにしました。「川にはブラウントラウト、ニシウオノハナ、ザンダー、ホワイトフィッシュ、ニジマスがたくさんいます。Ruunaaにはすばらしい釣り場につながる歩きやすい道があって、子供や初心者も新しいスキルを学んですぐ夢中になるんです!」とKärkkäinenは説明します。

Kattilankoski急流部の上流でボートから静かな水面に釣り竿を垂らしていると、突然強い引きを感じたので釣り餌のある辺りを見ると、そこに何かが暴れているではありませんか。 Kärkkäinenは、私にしっかりと落ち着いてリールを巻いてその魚を引き寄せるように言いました。釣れたのは、見事なニジマスでした。夕暮れとなり、私たちは川のほとりでキャンプファイヤーをおこしました。直火で焼いたとれたてのごちそうを食べた私たちには、もう何も望むものはありませんでした。

コリア国立公園の古い樹木は人の手によって回復し、今日では地域に受け継がれる伝統的な農法により管理されています。

田舎の味とツアー

ピエリネン湖北部の田舎には農場が点在、そのうちのいくつかは共同で、「Guesthouse to Guesthouse」ツアーを運営しています。ツアー利用者は、車、自転車、またはカヌーで移動することができ、田舎の農場で毎晩おいしい料理に舌鼓を打ちます。

「人々はこのタイプのツアーがとても好きなようです。日中は何か楽しいアクティビティーをして、その後はサウナと暖かい夕食が待っているというものです」とHenna Nevalainenは説明します。私たちは、カウハヨキ(ベアリバー)沿いにカヌーをこぎ、彼女が経営するゲストハウスLaitalan Lomatに向かいました。

各ゲストハウスは、グルメと出合う幅広いネットワーク「カレリアアラカルト」に所属しています。 次のゲストハウスPuukarin Pysäkkiでは、業務をとりしきるAnni Korhonenが、焼いたサワー種のライ麦パンとスウェーデンカブ、サウナで燻製にした子羊の肉、地元でとれる野生植物の葉っぱのサラダなど、珍味を取り入れたぜいたくなごちそうを用意して迎えてくれます。「地元で育つ天然の新鮮な有機食材を使用することが大切だと思っています」と、Korhonenは言います。

この地域の最も有名な珍味はカレリアンパイ(karjalanpiirakka)です。この小さな楕円形の包まないパイは、複雑に折りたたまれた薄いライ麦の皮がかゆ状の中身を包みます。

フィンランドの周辺で販売されているカリアリのパイにはほとんど、おかゆかマッシュポテトが詰められていますが、Korhonenは、本物の伝統的な詰めものはゆっくり時間をかけて調理された大麦のおかゆだけだと力説します。 ゲストハウスの料理人を務めるJaana Pieviläinenは、大麦のおかゆのかたまりのまわりにライ麦の薄い皮を折りたためるように、親指を使って皮に独特のしわを作る方法を教えてくれました。 伝統的なカレリアンのパン用オーブンの中でさっと膨らませた後、完璧な形にできあがったパイは、溶かしたバターでいただきます。

コリ国立公園内のマッティラにある古い農場には、居心地のよいサマーカフェとゲストハウスがあります。

美しい景色

私たちはリュックサックにパイをいっぱい詰めて、カレリア地方の旅最後の目的地コリア国立公園の丘に向かいました。ウッココリ(Old Man of Koli)の険しい頂からは、私たちが探索してきた美しいピエリネン湖と広大な森を見渡すことができます。 この景色は、時代を超えて数え切れないほどのフィンランド生まれのアーティスト、写真家、作曲家のインスピレーションの源となっているため、しばしば「国の風景」と呼ばれます。

公園の中心部では、マッティラで休憩します。牧歌的な古い農場にあるカフェ、マンダラでは、夏のハイキングでお腹がすいた人々に有機食材を使った料理をベースにベジタリアンやビーガン料理を提供しています。ゲストハウスKoli Oasisでは、ヨガ、アート、 ダンスなど、テーマ別にコースやレッスンを受けられます。

健康的かつ活動的にもう1日を過ごした後、少し自由に時間を費やし、私たちはKoli Relax Spaに向かいました。Break Sokos Hotel Koliの中にあるスパの大きく美しい窓からは、ピエリネン湖のすばらしいパノラマを一望できます。 泡ぶろに入りサウナで汗を流した後、テラスにある温水浴槽につかります。ここから湖を見下ろしながら冷たいワインを飲むのは至福のひとときです。このぜいたくな体験をもって、忘れ得ぬすばらしい湖水地方の旅は終了となります。

ウッココリの丘の頂上から望むパノラマの景観は、フィンランドでも屈指の絶景です。

この記事はフィンエアーの月刊機内誌「Blue Wings」2017年4月号に初めて掲載されました。

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